コロナ禍の規制も収まり、本格的に外食産業も回復していくことが予想される2023年。

お客様が増える一方で、競合店もまた多くなってくるのも事実です。
では、競合店に負けず、あなたの飲食店が成功して繁盛するためには、どのような取り組みをすればよいでしょうか。

この記事では飲食店の成功に欠かせない6つのコツを解説していきます。

  1. 飲食店を成功させて繁盛店にする6つのコツ
  2. 成功している飲食店の4つの共通点
  3. 成功のコツを掴んで繁盛店にしましょう

飲食店を成功させて繁盛店にする6つのコツ


飲食店の経営者が知っておきたい、成功させるための6つのコツがこちらです。

  1. お店のコンセプトを明確にする
  2. お客様の需要に合わせた立地・物件を選定
  3. 競合店を分析し、成功要因を取り入れる
  4. 時代に合わせた集客方法に取り組む
  5. 従業員の教育に力を入れる
  6. 店内を清潔に保つ

それでは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

お店のコンセプトを明確にする

飲食店成功の第一歩が、お店のコンセプトを明確に決めることです。
コンセプトとは、簡単に言うと「あなたのお店を一言で表すならどんなお店?」ということです。

このお店のコンセプトがぼやけてしまうと、お店の経営方針がぶれてしまい、今後の開業準備に大きな影響を及ぼします。

まずはターゲットとするお客様を決め、お客様のニーズを把握して、そのニーズに対してあなたのお店はどんな価値を提供したいのか考えてみましょう。
お店のコンセプトが、お客様から見たあなたのお店の”魅力”となります。

お客様の需要に合わせた立地・物件を選定

お店のコンセプトが決まれば、それを具体的に形にしていくために店舗を構える立地や物件を選定します。

ここでは、ターゲットとしているお客様と相性の良い立地を選ぶことが大切になります。
例えば、仕事終わりのサラリーマンをターゲットにしたい場合は、駅やビジネス街に店舗を構えた方がたくさんの人が集まります。

物件に関しても、家賃や設備に目を向けてしまいがちですが、ここでもターゲットとしているお客様のことを考えることが大切です。
お店の広さや動線を意識して、お客様がストレスなく楽しんでいただけるかどうかという視点も忘れずに物件を選びましょう。

競合店を分析し、成功要因を取り入れる

飲食店を成功させるうえで、競合店の分析も忘れてはいけません。
競合店として見るべきお店は、客層・価格帯・店舗規模・立地条件などがあなたのお店と同じようなお店です。

競合店の強み・弱み、口コミなどのお客様からの評価を調査し、競合店が成功している要因を見つけましょう。
そして、良いところは自店舗に置き換えて応用し、弱点は克服して競合店にはない自店舗の強みを作り、競合店と差別化することで、お客様があなたのお店に行きたくなるような状況を作り出します。

差別化することに注力するあまり、顧客が本当に求めているかどうかを見失わないように、顧客目線で検討することが大切です。

時代に合わせた集客方法に取り組む

これまでは飲食店を開業する人向けの内容となっていましたが、ここからは現在飲食店を経営している方にも見てほしい内容になります。

あなたはどんな集客方法に取り組もうと考えていますか?

チラシを配ったり、SNSでお店をPRしたり、グルメポータルサイトに掲載したりと集客方法は様々です。

特にSNSが急速に発達し、普及した今の時代は多くの飲食店がSNSを使った集客に取り組んでいます。
SNSにあまり敏感ではないという経営者の方でも、これからの時代はSNSを駆使して情報発信し続けることは避けられないでしょう。

また、グルメポータルサイトへの掲載も有効な手段として、多くの飲食店経営者の方が取り組んでいます。
しかし、実は今グルメポータルサイトを利用する方が減り続けているという事実をご存じでしょうか?

グルメサイトに関する意識調査結果

2022年にテーブルチェックが行った、「グルメサイトに関する意識調査」では、グルメポータルサイトの利用頻度が26.5%減少し、飲食店検索の際によく使うツールとして”Google検索”が最も多くなったという調査結果を発表しました。(テーブルチェック調べ)
(参考:https://www.tablecheck.com/ja/company/press/ota-survey-2022/)

ひと昔前のように、様々なグルメサイトに広告費をかけて掲載すればお客様が来るという時代ではなくなっています。

お店のホームページを正しく運用する、Googleビジネスプロフィールに豊富で正確な情報を掲載するなどして、Google検索でお客様があなたのお店を発見しやすいようにする取り組みも必須となりますね。

お客様のニーズは時代によって移り変わるので、その時代に合わせた集客方法に取り組みましょう。

従業員の教育に力を入れる

意外と見落としがちなのが、従業員の教育です。

お客様は従業員の働きぶりや対応を、あなたのお店に対する評価として見ています。
「店員の接客態度が悪い=あのお店には行きたくない」
というように、従業員への評価はお店の評価にも直結してきます。

反対に、お客様に対して丁寧な対応をし、気持ちよく利用していただければ印象が良くなり、「もう一度利用したい」となってリピーターになってくれたり、良い口コミを書いてくれてそれを見た人が来店してくれたりと、従業員の対応一つで評価が全く違ってきます。

まずは、お店のコンセプトや経営者であるあなたの想いに共感し、共にお店を成功させたいと思える人材を採用するように心掛けましょう。

そして、マニュアルによる従業員の教育だけでなく、定期的に従業員の働きぶりを観察し、コミュニケーションを取ることを大切にしましょう。
良いところは素直に褒め、改善すべき点は本人のためにもはっきりと伝えてあげることが大切です。

あなたが誠意を持って従業員に接することで、従業員もあなたを慕いやりがいを感じて、一生懸命に仕事をしてくれるでしょう。
従業員満足度を向上させることが、顧客満足度向上や生産性向上にも繋がり、飲食店の成功の鍵を握っていることを忘れないでください。

店内を清潔に保つ

コロナ禍の影響もあり、感染症対策の観点からお客様はコロナ禍以前よりも店内の清潔感に非常に敏感になっています。

生食を好む日本の食文化の歴史の中で、衛生管理不足による食中毒事件が度々発生し、社会問題にまで発展したこともあります。
さらには、2023年に入り連続して某回転寿司チェーン店で起きた迷惑行為などにより、外食産業全体に、これまで以上に徹底した衛生管理が求められるようになりました。

お客様が安心・安全に美味しい食事を楽しめるようにするためには、衛生管理の徹底はまさに飲食店の生命線とも言える大切な取り組みです。

お客様が利用する席やテーブル、食器、卓上調味料はもちろんのこと、厨房機器も清潔に保つことを忘れてはいけません。

食べ物に直接触れる調理機器以外にも、コンロや換気扇、冷蔵庫、オーブンなどのしつこい汚れがつきやすいところも定期的に清掃し、清潔に保つことを心掛けましょう。
厨房を清潔に保つことで従業員満足度も向上し、お客様も気持ちよくお食事を楽しめる環境を作ることができます。

飲食店の衛生管理について詳しく説明している記事もあるので、こちらの記事も読んでいただけると嬉しいです。

成功している飲食店の4つの共通点

続いては、成功している飲食店の共通点を4つ紹介します。

看板メニューがある

お客様にオススメを聞かれたとき、「うちのメニューはどれも美味しいからオススメですよ」というやり取りをしたことはありませんか?

気持ちはよくわかります。
実際にどのメニューも自信があって、色んな料理を食べてもらいたいという気持ちは素晴らしいですが、それはお客様目線ではありません。

コンセプトを明確にすることと大きく関係していますが、お店の”ウリ”となるような看板メニューがあるお店は、それを求めて来店するお客様も多いです。
お店の看板メニューを決めて全面に売り出していきましょう。

改善を継続して行う

例えば、一度宣伝が成功し一時的にお客様が増えたとしても、それが何年も続くという保証はありません。
「なぜ成功したのか?」「お客様のどういうニーズを満たせたのか?」など、成功した事例を深堀し、その要因を掴むことが大切です。

同じやり方を続けていても、それが継続して効果を出し続けてくれる保証はどこにもないので、成功している飲食店は日々改善を繰り返しているのです。

そして成功の陰には多くの失敗も経験します。
「失敗は成功の種」とよく言いますが、その失敗から得た学びを次の新しい取り組みに生かすことで成功への糸口が見えてくるでしょう。

お客様第一の意識を大切にする

成功しているお店は、「お客様に喜んでいただけるにはどうしたら良いか」という視点を忘れません。

多くの経営者が「どうしたら売上が上がるだろう?」「どうしたらもっと来店数が増えるだろう?」ということを考えます。
もちろん、そういった考え方は素晴らしいですが、それを突き詰めるあまり自分のお店のことばかりに目を向けてしまいます。

お客様あっての商売ですので、まず目を向けるべきはお客様です。
お客様の声に耳を傾け、「どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるだろう?」という意識を持つことで改善すべき点が見えてきたり、あなたのお店の強みが見えてくるので、お客様目線を持って考えることが大切です。

従業員を大切にしている

お店を経営するうえで、従業員の力なくして成功はありません。

そして従業員がいきいきと働くためには、経営者であるあなたが従業員を大切にしているかどうかが大切になってきます。

先ほど、従業員の満足度は顧客満足度にも関係する言いましたが、あなたが飲食店を訪れた際に、

  • いきいきと気持ちの良い接客をしてくれるお店
  • 疲れて大変そうに接客しているお店

どちらのお店にまた行きたいと感じますか?
恐らく多くの方が前者の、いきいきと気持ちの良い接客をしてくれるお店だと思います。

そして、従業員が気持ちの良い接客をするためには、あなたが従業員を大切にし、楽しさとやりがいを持ってもらえることが大切です。

成功のコツを掴んで繁盛店にしましょう

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
細かく見ていけば、飲食店を成功に導くためにはここで紹介したこと以外にもたくさんのやるべきことがあります。

しかし、根底にあるものは「お客様に安心・安全に、美味しい食事を提供して喜んでもらいたい」という、おもてなしの心が大切になります。

ぜひこの記事を参考にして、あなたの飲食店の経営を見直し、成功するために自店舗に必要なことを考えてみていただけると嬉しいです。
あなたのお店を成功させて、たくさんのお客様に笑顔を提供しましょう!