お気に入りのアクセサリーが錆てしまった!なんて経験はないでしょうか?
そもそも、何故錆が発生するのだろう・・・今回は錆について深掘りしていきます。
錆(さび)とは
「錆(さび)」とは、金属、特に鉄が酸素や水分と反応して形成する酸化物のことです。
錆は、金属が化学的に腐食する過程で生成される赤褐色の固体物質で、鉄の表面を覆っていきます。
鉄が錆びると、その構造的強度が低下し、物理的な性質も変化します。
錆の主な成分は「酸化鉄(Fe₂O₃)」です。
錆は、鉄が酸素と水分と反応して酸化されることによって生成されます。
この反応が進むと、鉄の表面に赤色や茶色の錆が形成され、そのまま放置すると、鉄の表面はさらに腐食していきます。
錆が発生する原因
金属が錆びる理由は、主に化学反応によるものです。
この現象は「酸化」と呼ばれ、金属が酸素と反応して酸化物を形成することによって起こります。
特に鉄が錆びる過程は次のように進行します。
酸化反応:鉄が酸素(空気中の酸素)と反応すると、鉄の表面に酸化鉄(Fe₂O₃)という化合物が形成されます。
この反応は鉄の表面に薄い酸化膜を作り、これが錆の原因となります。
水分の影響
水分が関与すると、反応はさらに進みます。
水分が鉄に触れると、鉄表面で酸化還元反応が促進されます。水に溶けた酸素や二酸化炭素も反応を助けます。この過程で、鉄は水分と酸素と反応して、酸化鉄(錆)が形成されるとともに、さらに鉄を腐食させていきます。
電気化学的な反応
水分がある環境では、鉄の表面に局所的な電池のような反応が発生し、
鉄が酸化される一方で、他の部分では還元反応が起こります。
この結果、鉄表面に不均一な腐食が進行し、錆が広がります。
錆びる原因としては、以下の要因が主に関係しています。
•酸素(空気中の酸素)
•水分(湿気や水)
•塩分(特に海水や道路の塩など)
•酸性やアルカリ性の環境(酸性が強いと錆びが進みやすい)
これらが複合的に働くことで、金属、特に鉄は錆びて劣化していきます。
まとめると、金属(特に鉄)が錆びる理由は、酸素と水分、塩分などの影響を受けて、酸化反応や電気化学的な反応が進行することにあります。錆びは環境により異なり、湿気や塩分があるとさらに速く進行します。
錆を予防するためには
錆を予防するためには、金属が酸素や水分と反応して酸化鉄を形成するのを防ぐことが重要です。
以下の方法で錆の発生を抑制できます。
1.金属表面を保護する
金属の表面を酸素や水分と接触させないようにするのが基本です。これには以下の方法があります。
塗装やコーティング
金属の表面に塗料やコーティング剤を塗ることで、酸素や水分の接触を防ぐことができます。
特に油性塗料や防錆塗料を使用すると、金属表面に強力な保護膜を作ることができます。
例:車や鉄道車両、建物の鉄骨などは塗装やコーティングを施して、錆を防いでいます。
メッキ処理
金属を他の金属で覆う「メッキ処理」をすることで、表面を保護します。
特に 亜鉛メッキ(ガルバニゼーション)や クロムメッキ がよく使われます。
亜鉛は鉄よりも先に酸化し、鉄を保護する役割を果たします。
亜鉛メッキ(ギャルバニゼーション):鉄を亜鉛で覆うことで、亜鉛が優先的に酸化し、鉄を守ります。この方法は特に屋外で使用される鉄製品や自動車部品に使われています。
パーカーイジング(酸化皮膜)
鉄に黒色酸化皮膜を生成するパーカーイジング処理も、防錆の手段として使用されます。
この皮膜は、鉄を水分から保護し、腐食を防ぎます。
2. 湿気や水分を避ける
水分が金属の表面に触れないようにすることで、錆の発生を防ぎます。
乾燥環境で保管
金属製品や道具を湿気の少ない場所で保管し、直射日光が当たらない乾燥した環境を維持することが重要です。
水気を取り除く
金属製品を使った後は、表面に付着した水分をしっかり拭き取ることが錆の予防になります。
特に湿度が高い環境では、使用後に金属を乾燥させることが効果的です。
3. 防錆剤を使用する
防錆スプレーやオイルを金属の表面に塗布することで、酸素や水分の接触を防ぎ、錆の進行を抑えます。
これらの防錆剤は薄い保護膜を作り、金属を保護します。
例:自動車や機械部品に使用されることが多いです。
4. 腐食環境を避ける
錆は塩分が多い環境で特に進行しやすいため、塩分の影響を避けることが予防になります。
海水や塩分から守る
海辺や塩を撒く地域では、鉄製品が塩分と接触することがあります。
特に車や建築物などは、塩分によって錆が早く進行します。
これを防ぐためには、定期的に清掃を行ったり、防錆処理を施すことが必要です。
酸性環境を避ける
酸性環境(酸性雨や工場の排気ガス)も金属を錆びさせる原因となります。
酸性物質と金属が反応しやすくなるため、こういった環境で使用する金属部品は、特に保護が重要です。
5. 定期的なメンテナンス
定期的に金属製品の状態をチェックし、錆の兆候があれば早期に処理を行うことが予防につながります。例えば、塗装の剥がれや亀裂があれば、再度塗装や防錆処理を施すことが効果的です。
6. 使用環境の改善
錆の発生を防ぐためには、金属が置かれている環境を改善することも有効です。例えば、温度や湿度を制御できる環境で使用することや、換気を良くして湿気を減らすことが有効です。
錆予防にキングウォーター
キングウォーターは泡がなくても汚れが落ちるため、金属類の脱脂、洗浄後に効果をもたらします。
物の表面に薄い膜を作り、空気に直接触れる事がないため錆の発生を抑制します。
※使用箇所で心配がある場合は目立たない所で試してからご使用ください。