雨が続く梅雨はジメジメ感が気になりますよね。
まとわりつくようなイヤ~なモワモワもさることながら、窓を開けづらいため空気もこもりがちになると、気になるのがカビ。
なるべくこまめに換気をしたいのに、雨降りではできない……梅雨の時期、そう悩む人も多いのではないでしょうか。
今回は梅雨こそ心掛けたい換気についてのコラムです。
カビの理由はジメジメだけじゃない
お風呂場やキッチン、お部屋の壁紙など、見つけるとそれだけでブルーな気持ちになってしまうカビ。
対策のために、まずはカビが発生する条件からチェック!
カビの三大要件
カビが発生して増える時、住宅が以下の条件を満たす環境になってしまっているかもしれません。
- 20℃~30℃の温度
- 80%以上の湿気
- 必要な栄養分がある
カビの栄養分となるものは有機物。タンパク質や炭水化物、油脂などを好みます。
- ホコリ
- 髪の毛
- フケ
- 皮脂
- ごみ
無機物にカビが生える時は、上記のようなものが付着しエサとなってしまった可能性が高いです。
例えば、お風呂場のタイルは有機物ではありませんが、皮脂や垢など体から出た汚れが多い場所です。
「温度」「湿度」は特に重要
前述したカビの発生条件のなかでも、温度と湿度はよく気を使う必要がある要件です。
特に梅雨の場合は部屋の中にこもった空気をなかなか外に出すことができない上、20℃~30℃にバッチリマッチした温度帯の時期です。
この環境に連日の雨による湿度上昇が加わると、カビにとっては最適な環境になってしまうでしょう。
換気に大切なのは空気の循環
梅雨にカビが発生しやすい原因について分かったところで、さっそく梅雨にもできる効果的な換気方法を確認しましょう。
雨の日も窓を開けて換気が◎
カビの原因のひとつ「湿度」は、まめな換気で下げることが可能です。
雨の日だと「外の湿気が入ってくるのでは……」と思われがちですが、むしろ雨天の場合は外よりも室内の湿度のほうが高くなるのです。
雨が入らないように気を付けつつ、以下の目安で窓を開けてみましょう。
- 2時間に1回
- 時間は5分から10分
部屋の広さにもよりますが、空気を動かすにはそこまで時間がかかりません。
雨の日であれば特に手早く終わらせたいものですね。
複数の窓を開けよう
換気をする時は、窓やドアを少なくとも2カ所以上空けて空気が外に出ていけるような通り道を作りましょう。
一緒に押し入れなどの空気が流れにくい場所も扉を開けておくと、カビ対策になってなおよいですね。
扇風機や換気扇を使おう
窓を1カ所しか開けられない、ドアを開けっぱなしにできないといった場合は、扇風機や換気扇などを使って効果的に空気を入れ換えながら湿気を追い出せるようにしましょう。
押し入れやクローゼットの中に扇風機を向ければ、中の空気をさらにうまく循環させられます。
窓の開け方にもコツがある
換気扇がない場合は、入り口から遠いところにある窓を3分の2~全開にしてしっかりと空気循環を試みましょう。
換気扇があれば、同じく入り口から遠い窓を15センチくらい開けましょう。空気の入り口を狭くすることで、空気が流れる勢いを強められます。
空ける窓やドアは北と南、東と西など向かい合っていると効率よく換気が進みます。
エアコンのドライ機能を使おう
雨が入りやすい窓の作りになっていたり、どうしても雨が入るのは避けたかったりという時は、エアコンのドライ機能(除湿機能)が有効です。
扇風機で空気の流れを作りエアコンで除湿することで、ジメジメ感を和らげることが可能です。
除湿パターンを使い分けよう
エアコンの除湿には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」のふたつのパターンがあります。
それぞれ以下のような特徴があるので、その日の室内コンディションや生活に合わせて使い分けましょう。
弱冷房除湿
湿度と一緒に部屋の気温も下げられる機能です。
消費電力が比較的低いため電気代は安く済むことがメリット。半面、室温によっては寒さを感じることがあるでしょう。
再熱除湿
室内の温度は下げず、湿度だけを下げられる機能です。
部屋の空気を冷やすことなく除湿ができますが、弱冷房除湿よりも消費電力が高いぶん電気代がかかるというデメリットがあります。
エアコンの機能として一般的なのは弱冷房除湿です。再熱除湿機能はエアコンの種類によって搭載されていない可能性もあるので、お手持ちのエアコンを一度チェックしてみましょう。
マンションは気密性が高い
とりわけ築年数が経っていないマンションの場合、作りが近代化されて温暖な室内気温を保ちやすくなっているぶん、気密性が高くなかなか湿った空気も外に逃げていきません。
マンションにお住まいの方はこまめな換気を意識するのがよいでしょう。
換気の大切さは確かめてみると分かる!
普通に生活しているだけだと、換気のことをあまり意識しない方も多いのではないでしょうか。
しかし、一度こまめに部屋の空気を入れ換えてみると、室内の快適さが全然違うことに気が付くはず。
梅雨のジメジメした日だからこそ、換気による空気循環を徹底していきたいものですね。