ご家庭のキッチンや飲食店、工場で発生する油汚れ。時間が経過するほど落ちにくくなってしまいます。「洗剤を多めに使い、力を入れてこすってもきれいにならない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

そのような悩みは、洗剤選びを工夫することで解決できるかもしれません。今回のコラムでは、油汚れに強い洗剤の特徴や選び方を解説するとともに、おすすめの洗剤をご紹介していきます。

  1. 油汚れに強い洗剤の特徴とは
  2. 油汚れにおすすめの洗剤9選
  3. 油汚れ洗剤を選ぶ4つのポイント
  4. 適した洗剤を選んで油汚れを落とそう

油汚れに強い洗剤の特徴とは

油汚れに強い洗剤には、どのような特徴があるのでしょうか。

アルカリ性である

油汚れは酸性の汚れです。そのため、酸性の汚れを打ち消す性質を持つアルカリ性の洗剤を使うと、酸性や中性の洗剤と比べて油汚れを落としやすくなります。

ただし、アルカリ性の洗剤は手の皮脂まで落としてしまいます。そのため、強いアルカリ性の洗剤が手につくと、肌荒れしてしまう可能性が高いです。洗剤を使用する際にはゴム手袋を使用するなど、素手で触れないように注意してください。

界面活性剤を含んでいる

水と油は互いに混ざりません。そのため、主成分が水だけの洗剤を使うと、洗浄成分が油汚れに浸透しにくいことが多いです。

界面活性剤は、水と油両方に結びつく性質を持ちます。そのため、界面活性剤を含む洗剤を使用することで、油汚れの奥深くに洗剤の成分を届けることが可能になります。

界面活性剤を含む洗剤は、油汚れを落とすのに適していると言えます。

油汚れにおすすめの洗剤9選

ここからは、頑固な油汚れを落とす上でおすすめの洗剤をご紹介していきます。

油職人

株式会社允・セサミが販売する技職人魂シリーズの1つです。アルカリ成分や界面活性剤を含んでおり、白く乳化させることで油汚れを除去します。
業務用サイズの販売も行っており、飲食店に勤務する方の「油汚れが簡単に落ちた」という声がホームページに掲載されていました。また、非常に強力な洗剤であるため、使用する際には保護具を着用する必要があります。

引用:油職人

キングウォーター

弊社が販売しているアルカリ性洗剤です。油汚れだけでなく、皮脂汚れや食べこぼしなど、あらゆるタンパク質汚れを分解して落とします。使用した際の排水がきれいであり、環境に配慮していることも大きな特徴です。

原液希釈タイプであり、4Lサイズの商品を10倍に希釈すると500mLあたり約90円で使用できるなど、コストパフォーマンスに優れた洗剤だと言えます。

引用:KING WATER

ニューケミクール

株式会社ニイタカが販売する、油汚れに特化した業務用洗剤です。2.5kg〜20kgという幅広いサイズの商品を展開しています。

アルカリ成分、界面活性剤の他に浸透剤も含まれているのが大きな特徴で、頑固な汚れに深く浸透して分解することができます。そのため、レンジや厨房の床、グリストラップといった箇所のしつこい油汚れを取り除くのに適した洗剤です。

引用:ニューケミクール

ウルトラハードクリーナー(油汚れ用)

株式会社リンレイが展開するウルトラハードクリーナーシリーズの中でも、油汚れに特化した洗剤です。水酸化ナトリウム、水酸化カリウムという2種類の強力なアルカリ剤を配合しています。

「5年以上放置してきた汚れがまるで新品状態に」という声も掲載されており、洗浄力が非常に強い洗剤です。強力な洗浄力を持ちながら除菌もでき、臭いの少ない低臭タイプであることも魅力だと言えます。

引用:ウルトラハードクリーナー

ウタマロクリーナー

ウタマロクリーナーは中性洗剤ですが、界面活性剤を含んでいるため、頑固な汚れにアプローチすることが可能です。掃除する箇所への負担が少なく、家中のお掃除に使うことができます。

また、長時間使用する、肌が敏感な方が使うといった場合を除き、基本的には素手で使用することができます。手軽に、気軽に使えることが大きなメリットです。

引用:ウタマロクリーナー

超電水クリーンシュ!シュ!

「高い洗浄力、除菌力、安全性を備えた洗浄剤」をコンセプトとしたアルカリ性洗剤です。添加物を含まないアルカリイオン水100%の洗剤であり、泡が立たないため、2度拭きが必要ありません。

また、残留塩素を含まないため、厨房器具などを錆びさせることなく使用することができます。

引用:超電水クリーンシュ!シュ!

重曹

ここでは、シャボン玉石けん株式会社が販売する重曹をご紹介します。重曹は弱アルカリ性で、アルカリ性洗剤と同じように、酸性の汚れを落とすのに適しています。

粉を振りかけたり、溶液を作ってスプレーしたりするだけでなく、水で湿らせてペースト状にし、優しく研磨して鍋の焦げ付きなどの汚れを落とすことも可能です。ただし、溶液やペーストの作り置きは推奨されていません。

引用:シャボン玉重曹

セスキの【激落ちくん】

アルカリ電解水に天然成分のセスキ炭酸ソーダを加えて作られた洗剤です。天然成分で作られているため、赤ちゃんの衣類やペット用品にも使用することができます。

界面活性剤は含まれていませんが、油汚れや皮脂汚れなどに強く、キッチンやリビング、衣類など、幅広い用途で使用できます。スプレータイプだけでなく、粉末やシートタイプの商品も販売されており、自分に合ったタイプを選べることも特徴の1つです。

引用:セスキの【激落ちくん】

オキシクリーン

「オキシ漬け」でおなじみのオキシクリーン。粉末タイプの酸素系漂白剤ですが、ツンとした刺激臭がなく、風呂やキッチンといった家中の汚れに使用することができます。酸素の泡の力で汚れを落とすのが大きな特徴で、漂白や消臭も可能です。

油汚れを落とす際には、溶液を染み込ませた布で拭く「オキシ拭き」が効果的だとされています。

引用:オキシクリーン

油汚れ洗剤を選ぶ4つのポイント

ここからは、油汚れに強い洗剤を選ぶ上で確認しておきたいポイントを4つご紹介します。

  • 泡立ちや泡切れが良い
  • 汚れの程度に合っている
  • 使う場所に合ったタイプである
  • 肌への刺激が少ない

泡立ちや泡切れが良い

泡立ちの良い洗剤を使うと、少量で多くの箇所をきれいにすることができます。一度に使う洗剤の量を少なくすることで、買い替える頻度が少なく済み、コストや手間を削減することが可能です。

また、泡立ちが良いと油汚れに深く浸透するため、力を入れてこすらなくても汚れが落ちやすくなります。

さらに、泡切れが良いと、すすぎの際に使う水が少なくなります。短時間で洗い流すと、肌への負担を軽減したり、節水したりすることが可能です。

汚れの程度に合っている

油汚れに強い洗剤の多くに含まれているアルカリ成分や界面活性剤は、肌荒れの原因となる場合があります。そのため、汚れの程度よりも強い洗剤を使用すると、必要以上に肌荒れのリスクを高めることになってしまいます。

そのため、むやみに洗浄力の強い洗剤を選ぶことはおすすめできません

一般的な油汚れであれば弱アルカリ性の洗剤や家庭用洗剤、頑固な汚れには強アルカリ性の洗剤や業務用洗剤というように、汚れの程度に合わせた洗浄力の洗剤を選ぶことをおすすめします。

使う場所に合ったタイプである

洗剤は以下のようなタイプに分かれていることが一般的です。

  • スプレータイプ
  • 液体タイプ
  • 粉末タイプ
  • シートタイプ

スプレータイプは壁や換気扇など、広い箇所の掃除に向いています。シートタイプは、洗剤を吹きかけづらい家電やちょっとした小さな油汚れの掃除をするのにおすすめです。

このように、掃除したい箇所の特徴に合わせて洗剤のタイプを選びましょう

肌への刺激が少ない

近年、強い洗浄力を持つだけでなく、肌に優しい成分を用いた洗剤が多く販売されています。肌荒れしやすい方や、洗剤を長時間あるいは頻繁に使用する方は、肌への刺激が少ない成分でできた洗剤を選ぶことをおすすめします。

適した洗剤を選んで油汚れを落とそう

油汚れに強いおすすめの洗剤をご紹介してきました。汚れの程度やきれいにしたい箇所などによって、最適な洗剤の選び方は異なります。今回の記事を参考にして使いやすく、かつ油汚れを確実に落とせる洗剤を選んでみてください。