家にゴキブリが出たとき、アルコールスプレーを使えばゴキブリを即死させられるという話を聞いたことはありませんか?果たして本当に、殺虫成分のないアルコールスプレーで退治できるのでしょうか?
結論から言うと、ゴキブリがアルコールに弱いのは本当です。効果的に使えば、ゴキブリを退治することができてしまいます。この記事では、アルコールスプレーはなぜゴキブリに効くのか、効果的な撃退方法や注意点について、解説していきます。
なぜゴキブリはアルコールに弱いの?
アルコールスプレーを噴射されると、ゴキブリは窒息します。ゴキブリは体にある小さな「気門」という呼吸器官で呼吸をしています。水がかかっても体の表面の油で弾かれてしまいますが、アルコールは油に弾かれないので、気門を塞ぐことができ、窒息に至ります。
また、アルコールは揮発性が高いので、体温を奪う働きがあります。ゴキブリは自分で体温調節ができないため、アルコールが体にかかると急激な体温低下が始まり、死に至ります。このように、アルコールスプレーはゴキブリ駆除をするのに有効です。
ゴキブリ駆除でアルコールスプレーが役立つ状況
アルコールは毒性のあるものではないので、殺虫剤と比べて、安全に安心して使用することができます。リビングに料理が出ている時や、赤ちゃんやペットが部屋にいる時にゴキブリが現れることもあります。そういった際に、殺虫成分の入っている殺虫剤を使うのは抵抗がありますよね。
アルコールスプレーであれば、殺虫剤ほどの攻撃力はありませんが、すぐに気化するので、害のある薬剤が部屋に広がる心配もなく、オススメです。
効果的な退治方法
アルコールスプレーをゴキブリ退治で使うときは、アルコール濃度60%~80%のものを使うことをおすすめします。濃度が低いと、効果が薄まりますし、逆にアルコール濃度100%だと蒸発してすぐに気体になってしまい、使い物になりません。
テーブルやキッチン用アルコールスプレーの場合、アルコール濃度は大体25~50%前後のものが多いです。ゴキブリ退治を兼ねてアルコールスプレーを購入する際は、必ずアルコール濃度もチェックするようにしましょう。
また、退治するときはスプレーで一面にアルコールを吹き散らしましょう。ゴキブリの大きさと比べて広範囲に散布することで、逃げ足が速いゴキブリに対しても効果的に行うことができます。即死させることはできませんが、何回か連続して噴射することで、窒息や低体温に陥り、ゴキブリの動きを止めることができます。
駆除する際の注意点
アルコールスプレーでゴキブリを駆除する際、注意すべきことを解説していきます。
火に注意
火気のそばでは使用しないようにしましょう。アルコールは引火性があるので、キッチンで火を使っている時には絶対に使用しないでください。殺虫剤に関しても同様です。
すぐには効かない
また、殺虫剤と比べて、即効性が低く、駆除に時間がかかります。殺虫スプレーは10秒前後で効果が出ますが、アルコールスプレーの場合は確実に死に至らしめるには1分程度の時間がかかります。先ほども説明したように、アルコール濃度が低かったり、高すぎたりする場合、駆除ができないケースがあります。駆除できたかのように思っても、すべての気門をふさがないかぎり、また体温を取り戻しゴキブリが逃げてしまうので、動きが止まったら、すぐ処理するようにしましょう。
アルコールの匂いに注意
また、ゴキブリはアルコールが天敵なのにも関わらず、アルコールの匂いを好むという習性があります。アルコールの匂いが残っていると他のゴキブリが群がる可能性もあるので、部屋にアルコールの匂いが充満しないように適度に換気をしたり、こぼしたら拭くようにしましょう。
ゴキブリ駆除に使える身近なもの
アルコールスプレー以外にもゴキブリ退治に利用できる身近なものがいくつかあるので紹介していきます。
熱湯
ゴキブリは60度以上の熱湯をかけると、体内のたんぱく質が固まってすぐに死んでしまいます。しかし、一度動きが止まっても、また動き出す可能性があるため、使用するときは60℃とはいわず、100℃の熱湯など、できるだけ高い温度で使用しましょう。また、この際注意すべきは、お湯を沸かすのに時間がかかる点です。準備している間にゴキブリを見失わないようにしましょう。
台所用洗剤
台所洗剤の中に入っている「界面活性剤」という成分が、アルコールと同じように、ゴキブリの呼吸器官を塞ぎ、窒息死を引き起こさせ、撃退することができます。
掃除機
掃除機で吸って、掃除機内のゴミパックをすぐに取り出して袋などに密閉して捨てることでゴキブリを退治できます。
まとめ
ゴキブリは突如現れるので、その際、殺虫剤がなかったり、使える状況ではない場合もあると思います。しかし、アルコールや熱湯など、家庭にあるものでも十分駆除をすることができます。また、アルコールは殺虫剤に比べ、人体に影響を与えるものではないので、どんな場面でも安心して利用できます。
この記事を、参考にして、今自分はどの駆除方法を使うべきか、検討するとよいでしょう。