美容や健康を意識する方から注目を集め、通信販売でもたびたび見かけるようになってきた「シリカ水」。一般的なミネラルウォーターとどのような違いがあるのでしょうか。本記事では、シリカ水の成分やミネラルウォーターとの違い、飲み方などについて解説します。
シリカ水とは
シリカ水は、名前の通り「シリカ」が含まれた水のこと。そして、シリカとは二酸化ケイ素のことを指します。ケイ素は地球の地殻から植物、人間の体まであらゆるものに含まれるミネラルの一種で、人体の健康維持には欠かせないものです。毎日の活動で少しずつ減少するため、食べ物や飲み物から日常的に摂取しています。
シリカ(二酸化ケイ素)とケイ素の違いについては、結晶性と非結晶性が挙げられます。簡単に言うと、シリカは石英や水晶のもととなる結晶の形をとりますが、ケイ素は結晶化せずに水に溶けます。ケイ素が水に溶けたものがシリカ水であると考えてください。つまり、シリカ水はケイ素を効率的に摂取できる方法になります。
シリカ水の安全性
非結晶性の二酸化ケイ素を含んだシリカ水は、安心して口にすることができます。
食品衛生法ではシリカ水が「人の健康を損なうおそれのないことが明らかである」と認められており、安全性が確認されています。
シリカ水とミネラルウォーターの違い
シリカ水とミネラルウォーターは明確な違いがあるのでしょうか?
結論から言えば、シリカ水ミネラルウォーターの一種ではありますが、入っている成分に違いがあります。
シリカ水の定義は、希少ミネラルであるシリカが含まれた水です。一方でミネラルウォーターにはマグネシウムやカルシウム、ナトリウムが含まれていますが、シリカが含まれている必要はありません。
シリカ水を飲むときのポイント
シリカ水を飲む際には、以下のポイントを意識してみましょう。
- 常温で飲む
- 1日数回に分ける
- 継続が大切
常温で飲む
冷たいシリカ水を飲むと内臓が冷えてしまい、血流が悪くなったり、冷えやむくみの原因になったりすることがあります。
また、シリカ水を温めると熱によって水分中のシリカが劣化してしまうことや、体内の細胞が吸収しにくくなることが考えられます。シリカ水を飲む際は、常温で飲むと良いでしょう。
1日数回に分ける
シリカを摂取しても6~7時間程度で尿とともに排出されるため、がぶがぶ飲んでしまっても意味がありません。
胃が1度に吸収できる水分量は200ml程度です。コップ一杯を目安に、1日数回に分けて飲みましょう。運動の前後などはミネラルが不足するためおすすめのタイミングです。
継続が大切
シリカ水は人体に不可欠なケイ素を効果的に摂取できる手段ですが、ケイ素を摂ったからといって急激に体調が良くなるといったことはありません。継続して飲むことで、徐々に体調が整うことが考えられるため、最低でも2ヶ月以上は飲み続けてみると良いでしょう。
シリカ水を飲むときの注意点
以下の場合では、シリカ水を飲む際に注意が必要です。
- 胃や腎臓が弱い
- 妊娠中・授乳中
胃や腎臓が弱い
胃や腎臓などの臓器が弱っている方は、シリカ水の摂取を控えてください。
シリカ水に含まれるマグネシウムは、大量に摂取するとおなかをゆるくしてしまうことがあります。胃腸が弱っていて下痢気味の方は、症状をより悪化させてしまうことが考えられます。
また、腎臓が弱い方はシリカ水に含まれるカリウムを処理できず、低ナトリウム血症を起こすこともあります。
妊娠中・授乳中
シリカ水自体は人体に害がないことがわかっていますが、妊娠中や授乳中の方は、シリカ水の飲みすぎに注意しましょう。
シリカ水に豊富に含まれているミネラルは、内臓機能が完成していない胎児の体には負担となる場合があります。胎児や乳児の体を主体として考え、妊娠中や授乳中の体にシリカ水を摂りすぎないように気をつけてください。赤ちゃんのミルクや離乳食をシリカ水で作るのも慎重になったほうが良いですね。
シリカ水の摂取量
シリカの1日あたりの摂取量については、国が定めた明確な規定はありませんので、シリカの消費量を参考に考えましょう。
シリカは成人で1日に10~40mg消費されるといわれており、消費した分は摂取すると良いでしょう。水溶性シリカ(ケイ素)は体の健康維持に欠かすことのできない成分であるため、不足すると血液循環が悪くなったり、虫歯や骨折などのリスクも高まります。
シリカ水の選び方
シリカ水を購入するときは、以下の基準で選ぶと良いでしょう。
- シリカの含有量
- 硬度
- パッケージタイプ
シリカの含有量
シリカの含有量は、販売されているシリカ水によって異なりますが、一般的にはペットボトル1リットルあたり50~100mg含まれているものが多いです。先述の通り1日のシリカ消費量は10~40mgであるため、1リットルあたり90㎎程度含まれていれば十分でしょう。
硬度
水の硬度は、マグネシウムとカルシウムの含有量で決まります。含有量が少ないのが軟水、多いのが硬水です。これらミネラルの含有量は、先ほどお伝えした注意点にも関係するので、確認しておくべき指標です。
また、水の硬度は飲みやすさにも関係します。軟水はやわらかな口当たりで、硬水はすっきりした印象があります。中間である中硬水という種類もあるため、自分好みのシリカ水を見つけると良いでしょう。
パッケージタイプ
販売されているシリカ水には、様々なパッケージタイプがあります。
- ペットボトル
- バッグインボックス
- ウォーターサーバー
ペットボトルは、ゴミが増えたり、買い置きする場所や手間がかかりますが手軽にシリカ水を楽しむことができます。定期購入であれば手間がかかりません。
バッグインボックスは、袋の中に大きなビニール袋が入っているタイプです。冷やして飲む場合は別の容器に移し替える必要がありますが、飲み切った後に出るゴミが少ないです。
ウォーターサーバーはレンタル料や電気代がかかることがありますが、「毎日シリカ水が飲みたい」「家族みんなで飲みたい」「手間を省きたい」という方におすすめです。
継続してシリカ水を飲もう
本記事では、シリカ水について、ミネラルウォーターとの違いも含めて詳しくご紹介しました。シリカ水は、人体の健康維持に不可欠なシリカが含まれたミネラルウォーターです。
シリカ水を選ぶ際は、自分が重視したい基準を決めておくとどれにしようか迷いにくくなります。ぜひ注意点を守って、日常にシリカ水を取り入れてみてはいかがでしょうか。